2007年6月28日木曜日

ワイクルー

ワイクルー

今日は学生が教師に感謝の気持ちを伝える式典『ワーイクルー』の日です。

ワーイクルーの“ワーイ”とは、合掌をして挨拶をするという意味で、“クルー”は教師のことを言います。タイでは毎年、全国どこの学校でも行われており、ここシーサケット・ラジャパット大学でも朝から厳かに、教師に感謝しますというワイクルーの歌とともに式典が執り行われました。

ワイクルーでは、学生たちが前日、教師に贈るための盛花を手作りで制作します。

日本語学科でも、今年1年生が盛花を作ってくれました。ちなみに、この花は各学科の学生らがお金を出し合って作っていて、花のほかにスイカやパイナップル、バナナの葉のようなタイらしいものや、学部によってはカメラ、CD、鉛筆、ペン、ろうそくなど様々なものが使われていたりと、先生方の目を楽しませてくれました。

ワイクルー

ワイクルー

ワイクルー

2007年6月11日月曜日

美智子さん

新学期が始まって今日で1週間。

日本語学科では、今学期から家庭の事情で大学に来られなくなった2年生の男子学生がいます。彼の名はT君。日本語学科の学生はみんな日本名を持っていて、T君の日本名は “美智子”という名前で、私は彼を“美智子さん”と呼んでいます。

美智子さんはクラスの中では日本語の成績も良く、去年、彼は女子寮にある美容院でアルバイトをしながら大学に通っていました。また、勉強のほかに踊りも上手で、大学のイベントがあると必ず華やかな衣装を身にまとい、お化粧もばっちりきめてタイ舞踊などを踊ってくれる学生でした。

そんな美智子さんが大学をやめて、来週からバンコクで働くらしいという噂を聞きつけた私は彼を職員室に呼んで、今後どうするのかを話し合うことにしました。他の学生によると、彼の両親は稲作農家で、事情により今年から学費が支払えなくなったとのこと。

大学の学費は年間1万バーツ必要です(日本円で約3万円)。1万バーツだったら、資金援助できるかもしれないなあと考えていましたが、今日のいでたちは、この前会った時と違うヘアスタイルで、しかも、かわいい女子学生の制服を着て登場。美智子さんと話をしているうちに、学費が支払えないわりに携帯電話を2台持っていることが判明。

どうしたものかと頭を抱える私をよそに、彼はひと通り私の話を聞いた後、明るくこう言ったのでした。「佐藤先生、ありがとうございます。でも、マイペンライ!先生、私は大丈夫です。バンコクで働きます。そして、お金を貯めて、もう一度この大学に戻ってきます。」と。

美智子さん

2007年6月6日水曜日

日本語教師日記

こんにちは。佐藤隆子です。
私は現在、タイのシーサケット・ラジャパット大学で日本語を教えています。
こちらに来て、今年で2年目になります。

大学では、日本語学科主専攻クラスと副専攻クラス、選択クラス、土日対象の社会人クラスの授業があり、日本語のできるタイ人の先生と二人でクラスを受け持っています。

今年の日本語学科主専攻の新入生は8人!みんな、とてもかわいいです。
タイでは、大学の新学期はどこもだいたい6月から始まります。
私たちの大学も6月4日から始まりました。

先週は学生寮で新入生歓迎会と始業式がありました。

ちなみに、入学式や始業式など大学の行事日程や、授業の時間割などの発表は、
2~3日前か当日直前に知らされます。

時間割は新学期が始まってからも間違いが多く、確定していないため、最初の1週間は各教科の先生方がそれぞれ調整して、ようやくまともな時間割ができるといった具合です。

タイのことを全くご存知でない方は驚かれるかもしれませんね。

もし、読者の皆さまがこのような事態に遭遇したらどうされるでしょうか?
困った事ではありますが、しかしここはタイ。

ここは怒らず、文句を言う前に笑顔で「マイペンライ!(大丈夫。気にするな。)」と言ってみましょう。間違いがあれば、訂正するだけのこと。
色いろ問題があっても、なんとかなっていますね~。
とりあえず、いつもそうしています。